【5月現在】韓国の新型コロナウイルスの状況と街の様子~韓国在住キュレーターが伝える~

世界的に大流行となった新型コロナウイルス。現在韓国ではどのような対策があって、街はどのようになっているのでしょうか?韓国のリアルな声を知りたいという読者様の声にお応えして、現在の韓国の状況をまとめていきます!

韓国の新型コロナウイルスの状況

via https://unsplash.com/photos/ku9Ftte6Ymo
韓国では一日の感染者が909名だった
2月28日以降、いろいろな対策を行い
二か月たった今、少しづつ日常を取り戻しています。

4月末からはほぼ毎日
感染者数は10名を切っていて、
そのうちほとんどが海外から来て仁川空港、
または隔離施設で感染が確認された人です。

国内で感染する人は一日に3人いるかいないかまで
落ち着いてきました。
韓国では、新型コロナウイルス拡大防止のため
どのような対策が行われていたのでしょうか?

韓国のリアルな現状を知りたい!
という読者のみなさんの声にお応えして、
韓国在住のキュレーターが実際に体験した
韓国の対策や現状をまとめていきます。

韓国の新型コロナウイルス対策

韓国の新型コロナウイルスに対する対策は
2015年に韓国で大流行したMERSの教訓を生かし
迅速な対応でアメリカやヨーロッパに評価されています。

それでは実際にどんな対策を行ったのか見ていきましょう!

迅速なPCR検査体制

via https://m.blog.naver.com/leee0000/221885526012
韓国の一日のPCR検査数は1万8,000件と
世界から見てもかなり多く、
少しでも疑いのある人はすぐに検査を受けられる状況が作られています。
また、民間企業が開発した検査キットを
韓国政府が迅速に承認したり、
検査できる場所を全国に広く許可することによって
検査できる人数や場所が迅速に拡大されました。
また、ドライブスルーでPCR検査を受けることができ
病院に人があふれかえったり、
医療従事者の感染者リスクも下げることができています。

感染者のルートを細かく公開

via https://coronamap.site/
MERSの時に成立した「感染症対策法」を下に
感染者の入院までの行動を国民に公開することができ
クレジットカード情報や防犯カメラから
感染者が行ったお店、使った駅などが
すべてリアルタイムに更新されています。

感染者が出た施設はすぐに国が認める消毒を行い、
国民も感染者がいた場所には行かないようにするため
感染のリスクを一気に下げることができました。

スマートフォンへの緊急速報の活用

via JOAH編集部撮影
韓国ではスマートフォンへの
緊急速報が活用されて毎日のように
新型コロナウイルスに関する速報がきます。

写真は実際に先月わたしが受け取ったもの。
金曜日には
「退勤後、会食などしないですぐに帰ること、
家族や同僚の安全のためにもう少し耐えましょう」
などなど華金を抑制するような速報や、
土曜日には
「教会や食事会は控えましょう」など
曜日や時間に合わせて国民に呼びかけることも。
感染者のルートの公開と合わせ
感染者がいた場所と
スマートフォンの位置情報が近い場合は
近くで感染者がでました!などの速報も届きます。

マスクは国民平等に!

via https://n.news.naver.com/article/366/0000516099
マスクは薬局で国民全員が
同じ数を買える制度になっています。

住民番号の下桁で買える日が決まっていて
その曜日に薬局に行くと
ひとり2枚ずつマスクが購入できるように。
(4/27~ひとり3枚に!!)

via https://unsplash.com/photos/uz_T7h8ds04
韓国人がよく使う地図アプリNAVER mapでは
近所の薬局にどれだけ在庫があるかを
確認できるようになっていて、
マスクを探して薬局巡りをすることもありません。

仕事で平日買えない人や
近所の薬局に在庫がなくて買えなかった人は
土日に買えるようになっています。
また、韓国では早い段階から
マスクの海外への発送を禁止にすることで
韓国の国民全員にマスクが行きわたるよう
在庫確保に努めていました。

徹底した防止対策

via https://www.instagram.com/p/B_hFbxCl1Wo/?utm_source=ig_web_copy_link
韓国では、国の対策だけでなく
スーパーやマンションなどの各施設での
防止対策もかなり徹底されています。

マンションやビルのエレベーターは
数時間ごとに貼りかえられる防菌シートがはられ
マートやモールの入り口にはアルコール除菌が
必ずと言ってもいいほど置かれています。
また、イーマートやコストコでは
カートの手すりもアルコールできるように
アルコールスプレーと紙タオルが置いてあり
接触感染をできる限り減らす対策がされてあります。

また、マスクの着用がない場合
入店を断るお店も多くあるようです。

【5/5】実際の韓国の状況!

国内感染者が0名になった4月末から
ちょうど韓国の連休が重なったこともあり
街には人が多く見られるようになりました。

もちろんマスクは着用していますが
ショッピングモールなどに出かける人や
済州島など国内旅行に行く人も増えました。

まだまだ油断できない状況ではありますが
韓国は少しずつ日常が戻ってきている状況です。

via JOAH編集部撮影
5月5日、祝日の明洞の様子。
実際に明洞に行ってみました!

外国人がいないので
いつもの賑わいはありませんが
買い物をする韓国人が結構いました。

各店の前にはアルコール消毒完備、
明洞にいる人もほぼ100%マスク着用。

不特定多数の人が乗る地下鉄を避けてか
車で来る人が多くロッテ百貨店の駐車場が
今までに見たことのないくらい行列でした。

via JOAH編集部撮影
感染リスクの高い屋台はほぼなし。

明洞の大通りも屋台がなく人も少ない中
ほとんどのお店がオープンしていましたが
店内のお客さんも少ししかいませんでした。

via JOAH編集部撮影
外国人のいなくなった明洞は
景気が悪くつぶれたお店もちらほら。

明洞の入り口にある大きいショッピングモール
NOON SQUAREの地下のALANDや
ハニーバターアーモンドショップも潰れていました。

一年中いつも賑やかだった明洞とは
考えられないくらい寂しい状況です。

4/24、2年間のガイドラインの草案を発表

韓国政府は4/24、
生活の正常化に向けた今後2年間の
ガイドラインの草案を発表しました。

【業務】
・37度5分以上の熱が出た場合は会社に行かずに自宅で休むこと
・咳などの呼吸器症状がある場合は会社に行かずに自宅で休むこと
・会社での会議はテレビ会議または電話会議で行うこと

【日常】
・換気・消毒・手洗いをまめにすること
・銀行業務はインターネットやスマートフォンを使って行うこと
・電車などの公共交通機関を利用する際は混んでいない車両を利用すること
・公共交通機関内では会話をしないこと
【余暇】
・飲食店やカフェはテークアウトやデリバリーを利用すること
・店内で飲食する利用する際にはテーブルの間隔を1メートル以上保つこと
・映画館を訪問する際には、入場券をインターネットで予約すること

など、3分野に分かれて
細かいガイドラインの草案ができています。
今後国民の声を聞きながら
最終的な指針をまとめるということです。

5/6から普段の生活再開へ!!

via https://n.news.naver.com/article/014/0004419198
韓国政府は5月6日、
「日常生活ができる防疫措置」に緩和することを発表!

「社会的な距離」を保つ措置を緩和して
生活のなかで距離を置く「生活防疫」に転換します。

これにより学校の登校や、ジムやプールの再開、
コンサートやお祭りなどの行事など
段階的に再開が認められるようになりました!
学校は来週から高校3年生から順に
1週間ずつ順次再開しすることが決定。

ジムやプールなどの運動施設、
映画館や美術館などの娯楽施設もオープン可能。

まだ無観客ではありますが
プロ野球のシーズンも始まり、
今週末プロサッカーも開幕が決定しました。

詳しくはこちら↓↓

~最後に~韓国の新型コロナウイルスで感じたこと

via https://unsplash.com/photos/zwi5M-SA77I
韓国ですごしていて、
普段マスクを使う人があまり多くいない韓国で
ほぼ100%に近い人がマスクを使っている光景は
今回が初めてだったので普段と比べて違和感がありました。

また、いつもは夜遅くまでにぎわっている韓国も
国民は自主的に外出を控えたり
個人経営店舗も安全のためにお休みしたりと
はじめて静かな韓国の街を見た気がします。

韓国では若者からお年寄りまで
コロナウイルスを早くなくそう!という
一致団結を強く感じられました。
アメリカのロックダウン、
日本の外出自粛宣言など国の宣言なしに
早期終息に向かっているのは
韓国人ひとりひとりがしっかり予防に努めた結果だと感じます!

新型コロナウイルスの終結は
まだまだ先のことと考えられますが
すこしづつ日常を取り戻している
韓国の現状をお伝えしました。

はやくマスクをせずに外に出れる
安全な世界がもどってきますように♡

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